×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

|
お題を使って綴ります
| |
坂陸奥。 イライラする夏。 どこかへ行ってしまいました。 「……の、アホが……」 本当にじっとしていられない男だ。 手許の書類がぐしゃりと曲り、報告に来た奴がひっと肩を竦める。これでまた、艦内におけるわしの女スキルが下がった。別に気にならないが気になる。 午後イチで商談があることを忘れたのか。知ってて逃げたのか。 どちらにしろいないことには変わりない、探す組と準備組に分けて、指示を受け取った後ろ姿を見送って自室へ戻る。 最近イライラしすぎなきらいがある。それを関係のない者にあたるのは避けたかった。もちろん大事な取引相手にも。 準備は大事だが少し、休みも大切だ。 ボスのエコヒイキにより随分広い一人部屋に入る。勝手にしまるドアの音と綿の詰まったクッションが沈む音が重なった。ストレスを感じるたび殴ったり投げたりしているクッションも、随分よれよれになってきた。罪悪感を感じるもそこしか吐き場がないのも事実。世渡り下手なのは自覚済み。 布団に自ら沈んで深呼吸。 会議の準備を進めて、帰ってこなかったら頭下げて自分を代理にして。 イライラが募ってきて仰向けになる。目を閉じ腹に意識を持っていって腹式呼吸。 ちりーん。 聞こえる音はとても涼やか。だけれども。 「……風情がない」 鳴らすのは日本の夏の風ではなく、宇宙の船の空調で。 四季おりおり変化を楽しむ民族に生まれたはずなのに、それを感じることが全く出来ない。 今年の夏の始まりに、坂本から受け取ったもの。買ったのかもらったのかそれはわからないが、四季を感じるアイテムも必要だと、喜々と渡された。物に罪はないから飾ってみたものの。 ちりりーん。 アイテムだけじゃどうにもならないらしい。 物に罪はない、罪はない、けれどどうにも煮え切らない。 夏が恋しかった。 「陸奥、ここかー?」 「……」 投げたクッションは命中した。 Title:>select>long PR | カレンダー
ブログ内検索
最新記事
(03/10)
(05/31)
(06/08)
(03/19)
(12/25) フリーエリア
|